この記事は、前回公開した記事を、子どもでも読める形で書き直したものです。

■今回取り上げる話

今回取り上げるのは、ウルトラセブン「ダーク・ゾーン」です。
このお話には、ペガッサ星人という宇宙人が登場します。
普通なら、
「宇宙人が地球を攻撃する悪い話」
に見えるかもしれません。
しかし、この回は少し違います。
ここで描かれているのは、
「自分たちの社会を守るための戦い」
です。

■今回のテーマ

国や町には、
  • 人々の暮らし
  • 家族や友達
  • 学校や仕事
  • 長い歴史や文化
があります。
だから、自分たちの国や町がなくなりそうになったら、多くの人は守ろうとします。
これを国際政治では、
「国益(こくえき)」
と呼ぶことがあります。
国益とは、
「自分たちの国や社会を守るための大切な利益」
のことです。
そして、ときには国益と国益がぶつかり合い、争いが起きることがあります。
『ダーク・ゾーン』にも、そうした問題を見ることができます。

■ストーリー

アンヌ隊員の部屋に、異次元空間「ダーク・ゾーン」を作り出す不思議な影が現れます。
その正体は、宇宙空間都市ペガッサ市からやって来たペガッサ星人でした。
彼は、ペガッサ市の動力装置が故障し、都市が制御不能となって地球へ向かっていることを告げます。
ペガッサ星人は、地球の軌道を変更して衝突を避けてほしいと要求します。
しかし、人類の科学力では地球の軌道を変えることはできませんでした。
地球防衛軍はさまざまな方法を検討しますが、衝突を避けることは不可能と判断します。
そして人類を守るため、ペガッサ市を宇宙で爆破する決断を下します。
それを知ったペガッサ星人は、自らの都市と同胞を守るため、今度は地球を内部から爆破しようと動き始めます。
ダンはペガッサ星人を説得しようとしますが、交渉は決裂します。
やがてウルトラ警備隊によってペガッサ市は爆破されます。

■現実世界の話

現実の世界でも、国どうしが対立するときがあります。
その理由は、
「相手が嫌いだから」
とは限りません。
多くの場合、
「自分たちの国を守りたい」
という気持ちがあります。
もちろん、それだけで戦争が正しいことになるわけではありません。
でも、
「相手にも守りたいものがある」
ということを知ることは大切です。

■この話の意味

この回で面白いのは、ペガッサ星人が単なる悪者として描かれていないことです。
彼らにも、
  • 守りたい都市
  • 守りたい仲間
  • 守りたい社会
がありました。
一方、地球人にも、
  • 守りたい地球
  • 守りたい家族
  • 守りたい暮らし
がありました。
つまり、この回で描かれているのは、
「守りたいもの同士の衝突」
なのです。
もちろん、だからといって地球を爆破しようとしたことが正しいわけではありません。
しかし、この回は、
「相手にも相手なりの理由がある」
ということを教えてくれます。
『ダーク・ゾーン』は宇宙人との戦いのお話です。
しかしそれと同時に、
「争いは、互いが大切なものを守ろうとしたときにも起こる」
ということを考えさせてくれる作品です。
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