1.はじめに
『ウルトラマン新研究』は、かつて私が執筆した評論です。
今回、その内容を加筆・改訂する形で、改めて公開していきたいと思います。
基本的な理論整理そのものは、当時から大きく変わっているわけではありません。
しかし、その後、自分自身の関心や理解も深まり、以前よりも考察を深く行えるようになったと感じています。
また、現実世界との対応関係についても、当時より現代的でわかりやすい事例へ整理し直しています。
 
2.なぜ今、改めてウルトラシリーズを扱うのか
ウルトラシリーズは、単なる怪獣や宇宙人との戦いを描いた作品群ではありません。
そこでは、国家や集団の生存、領土問題、資源問題、軍拡競争、制攻撃、相互不信、文明間対立など、現実の国際政治や戦争にも通じる問題が数多く描かれています。
もちろん、作品ごとに描写の濃淡はあります。
また、必ずしも制作側が明確な政治的意図を持っていたとは限りません。
しかし結果として、ウルトラシリーズには、戦争や対立を考えるうえで興味深い構造が数多く存在しています。
本シリーズでは、そうした点に注目しながら、改めて作品を整理していきたいと思います。
 
3.本シリーズの視点
本シリーズでは、ウルトラシリーズに描かれる戦争や紛争を、単なる勧善懲悪としてではなく、国家・集団間の政治的・軍事的対立として整理します。
その際、国益、安全保障、領土・資源問題などの対立要因に加え、軍事力均衡や相互不信といった国際関係上の条件にも注目しながら、対立や戦争の構造を考察していきます。
その上で、本シリーズでは、戦争を以下のような観点から整理していきます。
  • 戦争の原因
  • 戦争の形態
  • 戦争の方法
  • 戦争の遂行体制
  • 戦争の過程
 
以上のような視点から、『ウルトラマン新研究』加筆・改訂版を進めていく予定です。
 
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